Festina Lente2

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水都大阪と淀川展

今日は家人が予てから申し込んでいた企画。
大阪歴史博物館で水都大阪について学んだ後、船に乗って、
普段高速の下で見えない大阪の水路を辿って、
多くの由緒ある橋を巡り、水都大阪を見直そうという企画。
大阪市の建設局と歴史博物館のコラボから生まれたこの企画、
大阪倶楽部で行われたナカノシマ大学の大阪の橋の講義を聞いた
私たちが逃すはずが無い。2日続けて出歩くのはきついが・・・、
頑張れかーちゃん。娘ととーちゃんと3人で電車を乗り継ぎ歴博へ。


3班に班分け、参加者シールを貼ってクイズの答えを探しつつ、
解説者の説明を聞く。私たち大人が聞いても難しい内容も多い。
子供たち、本当にどこまでわかっているのやら。
私自身も大阪に住みながら、大阪に詳しくはない。
まして淀川が「新淀川」であって、昔とかなり川筋が異なり、
今のようになったのは僅か100年余り前のことだなんて。
もっとも川があるということは水難があり、治水は必須。
政治・経済の基礎にインフラ整備、それはいつの時代でも同じ。


しかし、私が知らないということは習って来なかったということ、
大阪の町の歴史そのもの、今でこそかつての一村一品運動
農業の地産地消と同じく、地元を大切にする町おこしは常識だが、
私が子供の頃はそういう郷土愛や生活意識を学ぶよりも、
地理的な特産・歴史的な背景の特徴を学ぶだけで終わり、
地元について知ったり考える学習は少なかった。


当然、商都大阪について「大大阪」という言い方も大人になってから、
船場について知ったのは田辺聖子の小説を読んでから、
自分の周囲のことについて知り始めたのは、子供を持ってからと言ってもいい。
仕事を、自分の生きてきた背景を、土地や町の歴史と結びつけて考えたり、
知ろうとする意識さえなく、夏炉冬扇の知識上でやり取りしてきた。
定年まであと何年を数える年になって、自分の無関心や愚かさに気付き、
子供を引っ張りまわしつつ、(子供と共に)あちこち出掛けるようになり、
自分自身も少しずつ学んでいる。


アースダイバーの講義を思わせる昔の、古代の大阪の地理。
本当に水の底、大阪。中世、近世、地図がどんどん変化していく。
経済の発展、農業・漁業、蔵の立ち並ぶかつての中ノ島、
大阪の治水、水運、明治以降の変化、招かれた外国人技師、
水害、天災との戦い、もう少し時間が欲しい。
収蔵品を運ぶ特別のエレベーターに乗る瞬間、閉じられたドア、
ああ、もう一度見に来なければ展示の魅力が伝わりきらないよ・・・。

水の都と都市交通―大阪の20世紀 (近代日本交通史)

水の都と都市交通―大阪の20世紀 (近代日本交通史)

水都大阪の民俗誌 (大阪叢書)

水都大阪の民俗誌 (大阪叢書)


さて、ゲームで貰った景品には班によってかなりの差があり、
娘は少々不服のよう。確かに頑張って説明聞いた甲斐が無い。
小さな子も男の子も女の子も、答えの当たり外れの差もなく景品では
ゲームの意味が無いものね。(答えが逆さまに書いてあるし)
もう少し小馬鹿にせず、きちんとしてもらった方が難しくてもすっきりするのに。
誤った平等意識は、何をやっても最終的にはどうせ同じという感覚しか
植えつけることができないのに・・・。
博物館の人、子供の気持ちが分かって無いなあ。


機嫌を少々損ねている娘をなだめつつ、気を取り直して博物館内でランチ。
ここは向かいにNHKがあるにもかかわらず、美観を損なうのを意識してか、
周辺に食べ物を扱う店が無い。大名商売の店の食事とお値段は納得できないが、
致し方ない、長時間歩けないかーちゃんのために、お食事。
そして、午後からのコースが今日のメインイベント。
その前に、全く知らなかった大公秀吉の作ったかつての石垣が残るという、
太閤下水を見に行く。ディープな大阪の過去が今の町の地下に。
詳しい説明は こちら→http://homepage3.nifty.com/alacarte/seal-hideyosi.htm

  

  

水道局の人に休日わざわざ開けて貰って、この地下水路を見学。
何百年も前の水路が今も生きている大阪。
明治維新にも第2次世界大戦の空襲にもめげず、生き残った町の地下に、
ひっそりと流れる水路。普段入れないようにしているのは、
どんなガスが発生するかわからないから。
道理で、酸素濃度を探知する装置が取り付けられている。

  

さて、歩きながらとあるホテルの前に来た。
足湯で有名なホテル。UFOがのっかている様なデザインが面白い。
え? こんな所から船に乗るの? 仮説船着き場だそう。
さあ、どんな川巡り橋巡りになることか、いざ、出発!

大阪は水の都 (ビジュアルブック水辺の生活誌)

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水都大阪盛衰記<新なにわ塾叢書3>★庶民の知恵、大阪の水運!

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