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アコーディオンとハープ

さて、一昨日土曜日のナカノシマ大学の楽器工房巡りの記事、
本日ご紹介したいのは、西日本で唯一のアコーディオン専門店、
ソハマミュージックとマンションの外からの眺めが
ショーケースのようになっている青山ハープ
(見学させて頂いたのは青山ハープの大阪ショールーム
本社はこちら→



さて、sohamaミュージックへ。
同じくマンションの一室が工房兼お店兼レッスンルーム。
折しも生徒さんのレッスン中、申し訳ないがお邪魔させて頂く。
昔、初めてピアノの個人レッスンに付いた小学生の頃、
先生の家にはアコーディオンがあった。
おもちゃ代わりに触ってみたものの、さっぱり弾き方が分からない。
鍵盤は付いているものの、ピアニカのように見えてそうではない。
そういう印象が残っているアコーディオン
こんなにきらびやかな楽器だったっけ?



自分の昔の記憶の中にあるアコーディオンと、
目の前にある豪華なメタルボディの楽器とのギャップに戸惑う。
それにどうしたものか、偏見とでもいうのだろうか。
アコーディオンには大道芸、即興演奏の趣が付きまとう。
歌いながら演奏できる、まことに便利な楽器でありながら、
その万能性ゆえに、オーケストラの一員ではない、
独立した小さな商店のような佇まいが、却って敷居を高くして、
自分には縁遠いもののような印象を与え続けて来たようだ。



ご主人は丁寧に音の出し方を説明してくれる。
原理としてはハーモニカのようなリード楽器なのだそう。
一見鍵盤楽器みたいに見えるけれど違うのだとか。なるほど。
そして、コードで押さえて弾くので指の形さえ覚えれば、
ピアノと違って転調はあっという間、簡単。



バンドネオンというラテン音楽に欠かせないものは、
アコーディオンより難しく、空気の出入りする穴も大きいとか。
そう言えば、去年の演奏会。単身ラテンの本場に乗り込んで、
バンドネオンの修行を積んだ若き演奏者を聞いたっけ。
誰だったかなあ、NHKホールで・・・。
私にはいちいち説明されないとアコーディオンバンドネオン
区別が付かない。



ボタン式、鍵盤式、様々な形の魔法の箱、
そういえば子供の頃、蛇腹という言葉を覚えたのはこの楽器から。
簡単に持ち運びできるせいか、のど自慢や漫才のイメージが強く、
最近になって若手演奏者の出現でイメチェンしつつある楽器。
しかしながら、粗悪な中国製品も出回っているとか。



華やかで哀愁を帯びた音色を愛する人に根強い人気を持つ、
アコーディオンバンドネオン
その予想もしなかっがきらきらとした華やかな外見に、
ちょっと今までの裏寂れた侘しいイメージが変化。
本場イタリアのメーカーの名前が、「ピエールマリア」。
男なんだか女なんだか、ちょっと分からないネーミング。
見学者はレッスンの邪魔にならないよう、早めに退出。




さて、見学の順番とは少し異なるが、青山ハープ店を紹介。
こちらは工房ではなくて大阪でのショールームになるのだが、
何しろ楽器が楽器。大きさが半端ではない。
お値段も1台200万から400万とお高い。
おまけにこの楽器、作るのに30年以上掛かるのだとか。
つまり、良質の木を乾燥させて寝かせて30年、そこから形に。
そうしないと反り返って変形してしまうのだそう。



ハープは神の竪琴を連想させる。
昔は簡素な弦楽器だったかもしれないが、今は違う。
グランドハープ、足にペダルも付いていて、なかなか大変。
そうそう簡単にお買い上げというわけには行かないよう。
そうだろうなあ、買って帰ると簡単には言えない。
普通のおうちでは、ピアノについで置く場所に困る。
空輸できないから、演奏会に訪れる有名どころの奏者が
レンタルで練習に来られることもあるとか。



バイオリンと同じようにモミとカエデで張り合わされ作られる。
要は、目の詰まった(寒い土地で育ち年輪が詰まった)木で、
乾燥の効いたものを用い、弦を張る。
元々は羊の腸を用いていたが、現在では余り用いられない。
・・・自然素材で作る時代ではないと言われれば、そうかな。
テニスのラケットのガットも確か昔そうだったよね。



ショールームの棚にはハープを弾くかわいい小物たち。
みんな一人前の顔をして奏でている。
私にとってはハープはギリシア神話の楽器、
近い所では持ち運びに便利な小さめのアイリッシュハープ、
千と千尋の物語」主題歌で有名になったハープの弾き語り。
そういうイメージが去来する。



どういうわけか、ハープ奏者というと女性のイメージ。
何故かなあ、神話の世界ではオルフェウスの竪琴のせいか、
男性が弾くイメージがあるというのに。
ちなみにハープ教室に通う方は普通の主婦が多いとか。
別世界を味わうのにはもってこいの楽器なのかも。



借景になっているお向かいの公園の新緑が窓から美しい。
そして、アイルランドを示す地図ハンカチも部屋のアクセントに。
マンションの一部屋が優雅なハープの館、だった。



やすらぎの音楽~ケルティック・ハープ~

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華麗なるハープ名演集

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