Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

淡路ハイウェイオアシスと阿波十郎兵衛屋敷

家人の所用で徳島へ。はっきり言って台風が近づいて来ている中、
無謀とも言える小旅行。片足の不自由な家人が心配。
とにもかくにも、県人でもないのにご縁があって仕事先の徳島で知り合い、
産休育休を過ごし、子育ての初期の思い出深き徳島。
どうせならと渋る娘を同伴し、急遽、家族旅行徳島。
淡路ハイウェイオアシス。天井の高い温室のような建物に溢れる花々。


    
    
  


その向こうに広がる庭園。生憎の雨で、近くのエゴノキを観賞する程度で。
ああ、傘を差して散策している方もいらっしゃる。
雨の風情もまたひとしおの自然を味わいながら。


    
  


何度も明石大橋を渡って後、淡路島のSAで休憩しているというのに、
ここハイウェイオアシスへ来たことがなかった。
(実際は父と娘でドライブした時は来たことがあったらしい。
 私だけが本当に初めて)



時間があれば別棟、豪華なレストランで食事したかった。
雨でせっかくの広い庭園散策も出来ず、少しお庭を眺めてお土産を買い、
ランチ。


    
  


通り過ぎるためのハイウェイオアシスを目的に、来る人は少ないのかもしれない。
でも、この花見・散策にぴったりのこの場所を
何故今までじっくり時間を掛けて観なかったのか。


    
  


淡路島、通り過ぎてしまうにはもったいない隠れた穴場が沢山あるというのに、
今日もまた目的地、徳島のために短い時間で通り過ぎてしまう。
ちらりと見かけた松帆の湯のパンフレット、ああ、ここは去年行ったよね。
http://d.hatena.ne.jp/neimu/20100123
淡路ワールドパークONOKORO
「君が小さい時、連れて行ったんだけれど」と言うと、
「覚えていないからもう一度行ってもいいよ」と娘がのたまう。


    
  


そうだね、そんな日をゆっくり作りたいね。
思春期の娘がどんどん遠ざかっていく、そんな1日を、
昔を懐かしんで過ごす一日を家族3人で持ちたいね。


    
  



そんな未来への休日を夢見ながら、台風迫り来る徳島へ向かって、
車を走らせる私たち。とうとう大鳴門橋。ああ、懐かしい鳴門の景色。
かつてここまで大阪からフェリーで来たというのに、今はこうやって車で走り抜ける。


  


そして、目指すは徳島。ホテルチェックインまでしばしの時間を、
今まで行ったことがない所に行こうということで訪れたのは、
マイナースポットといわれてしまいそうだけれど、こちら。
(今の大阪府知事なら採算が取れないと即座に潰してしまうような施設)

 
    
  


文楽人形浄瑠璃には詳しくないが、「父様(ととさまの)の名は阿波の十郎兵衛、
かかさまの名はおゆみと申します・・・」という台詞で有名な、『傾城阿波の鳴門』、
それくらいはほんの少し聞きかじったことがある人も多いはず。
もう少し早く着いていれば、14時からの上演に間に合ったのだけれど、残念。
雨の中、私たち以外観客がいないのが寂しい。小さくても観る甲斐のある所なのに。


    
  


とは申せ、普通の人形の頭(かしら)より大きく、所作も派手だという、
徳島の人形浄瑠璃の魅力は、何といっても屋外で催される農村舞台。
一度は観てみたいとは思うものの、古典の世界に詳しくないと、
少しは粗筋を知っていないと付いていけない世界のよう。
(この話はお家のために実の娘を死なせてしまう結果になるので、好きではない)


    
  


普段間近に観ることの出来ない人形たちを、そのからくりや衣装を解説と共に、
読み進めながら、こじんまりした明るい博物館で過ごすひととき。
こんな時間もあるのだなあと雨を避けての小半時。


    
    
    
  


ビデオもあるし、舞台も観られる。本当ならばもっともっとゆっくりしていたいけれど、
そろそろチェックインの時間も近づいてきた。
台風ソングダーのせいで、雨脚はいっこうに衰えない。
名残は惜しいが、近くの人形博物館へはいつになることやら、
次回ということで、阿波十郎兵衛屋敷を後にする。

 
    
  


当時の民家の造り、昔の面影を残す辺りの景色、庭とじっくり眺めたかったが。
外に出れば、名産サツマイモの畑が広がる。
さようなら、お鶴ちゃん。哀しい行脚の旅。父恋し母恋しの旅だったねえ。
お遍路さんの行き来する、かつての景色を思いやりながら、一路徳島市内の中心へ。


    
  

あらすじで読む名作文楽50 (ほたるの本)

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