Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

スペイン風の居酒屋で

久しぶりに出張後の夕食。家人とまちあわせて、
家人が見つけたという、二人とも初めての店。
まあまあであるが、どうも人手が足りないようで、
どんどん混んできて全く料理がやって来ない。
何とも勿体ない店。せっかく賑わっているからには、
評判は宜しいのだろうが、こんなに回転が悪いのでは花金が泣く。
厨房にもう一名腕利きが欲しい所。
ドリンク関係の男性、もう少し中を手伝うべき。
注文を取る女性、仕事しなさ過ぎ。


  


しかし、花金でこの賑わいなら平日は暇なのかも。
だからもう一人雇うと人件費は馬鹿にならないか。
飲食関係の就職のみが動きがあると聞いているが、
どの店も未経験者の洗い場ばかりが欲しいわけではあるまいし。
注文と、予約と、サーブと、調理と、
回らない、なかなか回らない店の中を醒めた目で見てしまう。


  


恐ろしいもので、働いている人間が丸見えの店の
動線をチェックしている自分がいる。
料理はタバス以外もう少し試してみたかったが、
どう見ても、再度訪れる必要はなさそうなメニュー数。
基本の10品程度以外、スペイン風と銘打つには少ししんどいか。


  


いやいや、エル・ポニエンテ基準で味や盛りつけを見たら、
何でも劣って見えてしまうじゃないかと突っ込みながら、
あと一人雇っても、料理が出来ない人間じゃないと、
この店きりもりできんなあと、チェーン店故に
潰れずに済んでいるのであろうか、駅前の地の利だろか、
あれこれ思いながら、黙ってシェリー酒をストレートでちびちび。


料理は決して不味い方ではないかも知れないが、回転が悪い。
飲み物と料理が出てくるバランスが悪いので手持ちぶさた。
結局注文したものは通っていなくて、席を立つことになった。
空腹は苛立ちを募らせる。
つまみ無く飲まされるとなると、お冠にもなろうもの。
余りにも退屈で、沢山貼られている名刺をいちいち眺めたり。
おや、天満宮宮司の名刺まである。



人手がないからか、不慣れなのか、気が利かないのか。
店の「女の子」は余り戦力になっていないと見える。
払う金額に見合う成果がないので、俄然不機嫌になる。
それでも、まあ、久しぶりに出張帰りに家人と差し向かい。
それはそれで悪くなかった。
家飲みばかりでは。それにいつも「作る側」の人間としては、
疲れている時に料理をするのはなかなかウザイ。



上げ膳据え膳で飲めることに、ほっとしてしまう。
我ながら、どうしようもない「おっさんおばはん」の域。
でもって、舌だけは肥えているから、味は慎重にチェック。
作る腕前は棚に上げておいて、醒めた目と舌で店を値踏みする。
シャンディガフを流し込んで、3杯目でおしまい。
そんな神無月、金曜の夜。

スペインバルブック―food & style

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家庭で作れるスペイン料理---パエリャ、タパスから地方料理まで

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