家でゆっくり?
家でゆっくりしたいと思う。
しかし、家にいるということは、ちっともゆっくりにはならない。
まず当たり前の家事、掃除洗濯料理。
三食全て作るのはけっこう手間だ。
それに、自分の部屋だけ片付けるわけではない。
平日ともすれば土曜日も出払っている私は、ゴミの山、
片付けられない積読書、書類、
何もかもやりかけの中途半端な雪崩の中に埋もれている。
それでも家でゆっくりしている実感が持てるのは、
庭の水仙なんぞ切って花瓶に挿して、あちらこちら生けて回ったり、
普段洗わない大物洗い(シーツ、カバー類、マット類)なんぞを、
やっつける気分で洗濯機を回してみたり、
新聞のチラシなんぞに目を通したりする時だ。
普段は最低限のものを洗濯し、チラシなんぞ見ることもなく、
新聞の記事にざっと目を通し、じっくり読書ではなく、
ざっくり速読が当たり前、何かに浸るということもない。
だから日常非日常、家にいるなんて贅沢、家にいるなんて、
家で一日中過ごすなんて贅沢で退屈で忙しいこと、したくない。
逆説的な日常の断面図をこねくり回しているうちに、
あっという間に如月は逃げていこうと後半に入った。
残す所あと10日。
少々ざわめいているのは、周囲の日程が例年と違い、
ルーティンワークはルーティンワークではなく、
異例のスケジュールが組まれる2月3月となったため、
かなり投げやりな苛立ちを持って予定表を眺めている。
水仙月、という言葉を聞くと何やら童話の世界のようだが、
先日の水仙郷といい、我が家の荒れ野の庭といい、
水仙は盛り、今が旬。香りが春を呼んでくる。
その春の気ぜわしさとも懐かしさとも言える慌ただしさ、
年度末の喧噪が地鳴りを伴って、
今年はPM2.5だとかいう恐ろしげなものを伴って、
休日は布団を干したい気持ちを萎えさせる。
それでも、忙しいことに変わりはない。
休日の日曜日だからこそ、一見時間がありそうな日だからこそ、
慌ただしく切なく、苛立たしい。
せっかくの休日もしなければいけないことをしないと、
ただ単にだらだら過ごした時間の無駄遣いになる。
でも、許されるならば、何もせずにのたー、くてーとしていたい。
そんなことを考えながら、殺伐とした如月後半に突入。
世間様同様、年度末は戦場。
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