Festina Lente2

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徳島の炉を守る

本日の入浴。阿南市の竹酢液が入浴剤。和の香り?
ま、木酢でもいいのだけれど、我が家ではこれがお気に入り。
香りも独特だが、色も凄い。ただ、お湯に入れるとわからない。
皮膚の荒れやすい家人の性に合っているらしい。
これ、先日の旅行で那賀川は公方の里、道の駅でゲット。
私は道の駅、大好き人間なのでよくここで買物をした。
スーパーより野菜が安くて新鮮。
その食材が今うちにごろごろしている。
主婦の幸せとは、こんなところにある。


でもって、酒の肴にしたい鮎を山のように食べられる幸せ。
甘く煮詰められた鮎を頭から骨ごと何匹も。
こんな贅沢なおかず、おつまみ、おやつがあるだろうか。
でもって、しいたけを焼きポン酢をかけ、
即席一杯飲み屋の女将としては、
一人で飲んだくれたい気分になるのだが、
旅行中にしこたま飲んだので、おとなしく食べるだけ。
臨月状態に戻った体重と、「欠陥血管」がかろうじて、
「節制を!」と意識に働きかけてくるので、
阿波渦潮ビールはお預け状態だ・・・ 残念。

酒肴酒 (光文社文庫)

酒肴酒 (光文社文庫)

檀流クッキング (中公文庫BIBLIO)

檀流クッキング (中公文庫BIBLIO)

わが百味真髄 (中公文庫BIBLIO)

わが百味真髄 (中公文庫BIBLIO)


5月に入っても、徳島の余韻は家族の空気を柔らかくする。
まあ、連休の谷間で仕事が無いということもあるけれど。
仕事を入れないということは、ある意味大変。
それは別の面でのリスクを受け入れた上での、決断。
体と心がほんの少しのバランスで、離れ離れになる。


副鼻腔炎子宮筋腫更年期障害、自律神経失調、
慢性胃炎、この歳になるとガタは付き物とはいえ、
通院すれば、病名が付いてしまう。
でも、その他諸々、どんな病名があったとしても、
どんな病名も、私の心を救えはしない。
(実際に、体もある程度までしか救えはしない)


病気の治療は、心の治療にはならない。
不快感を感じずに生活することと、
落ち込まずに生活することは、微妙にずれてしまう。
健康はとてもありがたいのだけれど、
沢山のお薬で制御しなければならないのだとしたら、
本当にうんざりしてしまう。
ブログの中のお医者さんたちは常に言っている。
「治ろうとするのは患者自身。
 病気の中に逃げ込むのも患者自身」


家人が言う。徳島に戻ろうか。戻れたらいいよね。
戻れるだろうか? 現実問題。
仕事は許してくれないだろう。
住む土地の問題だけではないのだから。
それでも、楽しい思い出の余韻を頼りに、
心のセカンドハウスを求めて、彷徨い続ける私たち。
過去の記憶の中での「家族の誕生」した土地は輝かしい。
今は、その余韻の中なのか、
輝かしい光明を、引き継ぐべき炉を探しているのか。


家族が温まる炉、自分を温める炉、
料理をし、布団に包まり、今日も一日頑張るぞと思える
手をかざすといつも暖かい火の燃えている炉。
一家の暖炉を絶やさないために、誰が薪を割り、
火にくべ、炉を守るのか。
一家全員で、やろうよね。
かーちゃんだけに押し付けないでね。


家事の片手間、ひたすら眠る家人とわが子を見ながら
心安らぎ、また心騒ぐこの行ったりきたりを
絶え間なく続ける、私の心。
旅の余韻に浸りながら、どこへ行くのか、
どこへ行きたいのか。
炉を守る番人は、簡単に眠れはしない。

余韻を聞く

余韻を聞く