Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

擦り寄る猫気分

暑さ寒さも彼岸までと言うのに、なかなか涼しくならない大阪。
日向では30℃を越している。日陰で28度。全く夏と変わらない。
まだまだゴーヤは実を付けてくれるし、あんまりいい出来ではないけれど、
秋茄子も実っている。菜っ葉類も少しずつ大きくなり始めた。
プチトマトはとうとう倒してしまった。もう少し実がなりそうだけれど。
オクラはまだまだ背が高く伸びるまで頑張って実を付けてもらわねば。
薩摩芋を植えていないので、芋掘りができないのが残念。
我が家の秋の実りは産地直送、地産地消の最たるものだ。
絶対安全、新鮮そのもの。(笑)


両親だけで墓参りを済ませた昨日。本日は庭の手入れ、洗濯。
家の掃除で明け暮れている。連休中掃除と片付け、食事の用意が全て。
何しろ田舎の都会、都会の田舎なのでネズミは出入りする。
土壁からムカデが這い出る。蜘蛛の巣は掛かる。
登り車線の横の坪地なので、誇りは物凄く、空気は悪い。
されど手入れをせねば、ますます築35年は傾いていってしまう。
一応釘を使わずに立てられた日本建築なのに、
地震のお陰で補修だらけ、山土の湿気のせいで床が心もとない。


少し涼しくなった夜に、のそのそと出てきて夕食をとる愛犬。
この頃は犬小屋で寝ずに、じいじの部屋の軒下で寝ている。
人が来る玄関前ではなく、裏に隠れてしまっては番犬の意味がない。
といっても、齢(よわい)13歳。おばあちゃん犬には荷が重いのか。
この暑さにも倒れずに頑張ってくれたと思う反面、この冬は越せるかしら。
犬も人もどちらも心配な日々。暑さ寒さも彼岸まで。本当かな? 
娘は畦道の曼珠沙華さえ知らない。関心を示さない。
彼岸花はいきなり出てきていきなり咲くので、唐突に景色が変わるせいか。
その他大勢の花の中の一つとしか感じていないのか。

大島弓子セレクション セブンストーリーズ

大島弓子セレクション セブンストーリーズ


片付けても片付けても本の山が崩れない。
適当な所で切りをつけて寝なくては・・・。
いつもの気分転換、お気に入りのブログ訪問でしばし電脳玉手箱を楽しむ。
自然の景色も美しく心奪われる。異国の秋のきのこ、美しい蝶、
不思議な蜘蛛の巣、そして、かわいい猫たち。
子猫の頃からブログ画面で成長を追っていると、
自分の身近に知っている猫のようにかわいい。
(この猫たちはこちらでどうぞご覧下さい)


小学校から中学2年まで、ずっと猫を飼っていた。
親子だったり、1匹だったり。猫の出産も、ネズミや雀を取る狩りも、
爪を研ぐ柱や襖の惨状も、ねこまんまも、みんなよく知っている。
毎日猫と一緒に眠ったものだ。時には布団の上に乗っかっていたり(重い)、
目が覚めると布団の中で赤ちゃんが生まれていたり、
翌日突然産気づいてゴミ箱の中に突進、もう1匹追加出産。
そんなこともあった。


でも、古い取り潰し予定の社宅を離れ、親の建てた一戸建てに引っ越す際、
家の中で飼う猫はまかりならぬと言うことになり、
外で飼う犬だけの生活になった。室内犬も不可ということで
ペットはセキセイインコ、金魚、純血種・雑種の数多くの犬たち。
血統書付きは何故かひ弱で、大切に飼っているのに短命で哀しい思い。
雑種で飼い主として倫理的に避妊手術をしたものよりも、
そのまま何度も未婚の母(笑)にさせてしまった現在のシロが一番長命。


なのに、何故か家の周りには野良猫が住み着いている。
どこかで飼っている猫なのか、場所柄捨てられてしまうのか。
この時期、猫の恋の時期でもないのに、毎晩鳴き声が。
庭周辺を見回っても、向こうがさっさと避けていくのか、
なかなかその姿を拝むことは出来ないのだけれど、
寝付こうとしてなかなか寝付けない私の耳に、
にゃあごにゃあご響いてくる、猫の鳴き声。

ジェニィ (新潮文庫)

ジェニィ (新潮文庫)

猫語の教科書 (ちくま文庫)

猫語の教科書 (ちくま文庫)

いつの間にかカーテンが揺れて、猫が入ってきたような。
でも、ここは2階。いや、その気になれば迷い込んできたことは数知れず。
それにしても、どうしてまたベッドの横に?
何だか昔みたい。小学生の頃、こんな風にスリスリとやって来たっけ。
今夜はちょっと涼しいから、タオルケットの中が恋しくなったのかな?
うん? 待てよ? 猫?! 居る筈がない。居たら大変。


3時間余りの短い転寝のような睡眠から周囲を見回しても、
窓は開いておらず、猫の気配さえない。
でも、確かに右わき腹に乗っかってスリスリしたような、
あの柔らかい優しい感触は何だったのだろう?
彼岸の夜の猫の夢。昔飼っていた猫はみんないつの間にか姿を消した。
死ぬ時は姿を消すんだよと言われて納得していたけれど、
まるでほんのちょっと明け方に、布団の中にもぐりこんできたような、
そんなリアルな感触。猫の感触、猫の気配。
あれは、今朝方のあれは何だったのだろう?

サバの秋の夜長 (白泉社文庫)

サバの秋の夜長 (白泉社文庫)

巷では猫好きには見逃せない映画もしている。
グーグーだって猫である』は、本だけ読んだ。
私は大島弓子、リアルタイム読者。興味はあるが、
少し観に行くのが怖い。『綿の国星』大ファンだったけれど。
ポール・ギャリコ猫物語、『ジェニー』には泣けた。
『トマシーナ』『猫語の教科書』だって好きだ。
ミュージカル、『キャッツ』日本でもニューヨークでも観た。
歌って踊れる猫には今も魅了される。
猫。アタゴオルのヒデヨシの昔からのファンだけれど、
あの型破りのどでかい猫ではなくて、柔らかくて小さくて、
あの、毛のふさふさしたスリスリのリアルな感触は、
朝方の夢にしては実に生々しく、現実味が強く・・・。


ああ、きっと・・・
猫のような温かい温もりを、
子供の時のような無防備な眠りを、
人形ではなく生きた動物と暮らした日々を、
どこかで懐かしがっている、私?
猫のように誰かに擦り寄って行きたい気分なのは、私。
きっと私の方なのだ。


猫と暮らした夢を見たがっているのは、私・・・。

キャッツ ― オリジナル・ロンドン・キャスト

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The world 2 (キャラコミックス)

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