Festina Lente2

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思春期は何色?

職場の20代に尋ねてみる。「思春期」をイメージすると何色?
ピンク・・・そんなふうに答られるんだ。ふうむ。
淡いブルーかな。真っ黒かもしれない。色んな答が返ってくる。
では、「自分の思春期」を振り返ってイメージすると何色?
やっぱりピンク、淡いピンク、濃いブルー、墨流しの黒。
自分の思春期と単なる思春期の間には、何かしら違いがあるよう。
はてさて、それはどこから来るのかしら?


私ですか? 思春期。淡いグリーンのような水色のような、赤も少し。
ペールカラーの柔らかい色調を連想するのですが、
「自分の思春期」となると、確かにもっとくすんだ色で、
もっと何色も混じっているような気がします。
一色でなんか語れない、もっと複雑な色合い。


さて、思春期っていつからいつまででしょう?
小児科に掛かるのは18歳まで。もし何らかの疾患があれば、20歳まで。
そんな事を聞いたような。でも、中学生で小児科に行くってあんまり見ない。
普通、内科に行ってしまいますよね。
思春期は7,8歳から18歳頃まで、それ以降は青年期だそう。
でも、自分は大人だと思っていても、心の成長は30歳ぐらいまでみないと
大人としての判断は出来上がっていないそう。ふうん。
モラトリアムだから? 単に年々幼くなってきているから?


思春期ねえ・・・。私なぞは、思秋期なので、思春期と聞くと
目の前の娘が丁度入り口に差し掛かっている感じ。
親子の密着感を感じているのは一方的に母親ばかりで、
娘の方から愛想を付かされてきているのか、何を考えているのか、
さっぱりもわからなくなってきており、小学生からこれだったら
中学・高校生になってしまうと、どうしたらいいのだろうと
今から怯えているかーちゃんです。


ちなみに、先輩女性陣にも訊いてみました。
思春期のイメージ、自分の思春期のイメージ、やはり人それぞれ。
不思議なことに、若い方よりも色調は強く鮮やか、もしくはもっとダーク。
いずれにせよ、はっきりした色合いを述べる方が多かった。
何か年代世代によって、違いがあるのかしらん・・・?

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心と体の成長のバランスが程よく取れていれば問題も少なかろうけれど、
そうそう人間は何もかも左右対称に出来上がっていない、
バランスとても人間だからこそ、個性様々、発達段階それぞれ、
思うこと感じること、その人だからこその受け取り方、受け止め方。
その「固有」と思う事柄、「感じている内容」差はあれど、
誰もが感じることだったり、思うことだったりしたとしても、
こんな事を感じるのは自分だけではなかろうか、
自分だけがおかしいのではないだろうかと悩むのが思春期。
その初々しい自己認識を日々を、娘も感じ始めているのだろうか。


目鼻立ちが違うように、体の変化も心の変化もそれぞれと
知識の上では習ってみても、体験するのは1度限りの自分の人生。
何もかも初めてのことばかりで戸惑うのは当たり前。
ましてや、親子だから同じとか、きょうだいだから同じということも無し。
自分の感じた事を十把一絡げで普遍化、平均化されてしまうのは不本意
自分だけが特別でありたいけれど、それが異常であっては困る。
必要以上の同調性の中でもがいて、ピアプレッシャーの中で、
「みんな一緒」の価値観を守らないと疎外される、その恐怖感。
不安感と戦いながら、或いは開き直りながら毎日を過ごす日々。


親子で色々話し合っているからと行っても、質も量も大切。
つまらないことで時間を喰っているかもしれない。
しょうもないことでも話してみないとわからないことも多い。
質が大事だからといって、いきなり本論ばかりをぶつける話し合い、
そんなの無理無理。大人だって出来るわけではない。
相談事、悩み事。信頼できる人が居れば相談できるのか?
そういうわけでもない。恥ずかしい、知られたくない、
ささやかなプライドを秤にかけながら、結局自分の中に持ち帰る。


そういう毎日の中で、積もり積もっていくものの大きさ。
心を蝕んでいくものの不気味さ。
わけのわからない衝動。
取り残されるような不安。
自分でも説明の付けようのない、決着や結論からは程遠い堂々巡りを、
玉葱の皮を剥いても剥いても、どこが中心なのかわからないまま剥き続け、
自分を見失っていくような感覚の中で、そ知らぬふりをする技を身に付け、
何となく相槌を交わし、知ったかぶりをして大人びたふりをして、
実は柔らかい傷つき易いむき出しの心を傷めたまま、
ひりひりとした日々を送る毎日。


娘にもそういう毎日が始まっているのだろうか。
かーちゃんが知らないうちに、本で、雑誌で、友達の話から、
色んな情報を継ぎはぎで手に入れて、むやみやたらとクロスワード
どんな形になるか想像も付かないまま、闇雲に繋ぎ合わせて、
心の中に創り上げる妄想、お化け、プレッシャー、ストレス。
楽しいことばかりではない思春期。
歌の歌詞の中にあるように、青春時代は胸に棘刺すことばかり。


なのに、自分を守る術も、人からも他人からも自分を守る術を
授業で習うことは無い。練習する暇も無い。
知りたい事を絶対に教えてくれない学校。
訊きたくても親にも誰にも訊けないような不思議が増える毎日。
憧れも不安もプライドも入り混じって何色?
毎日が何色に輝いているのか? 色付き始めているのか?
彩りを添えているのか? 万華鏡のように変わる毎日に戸惑っているのか。
塗り込められた気分になって鬱々としてしまうのか。


娘よ、思春期の入り口に立っている君の毎日は何色?
小さな嘘が、小さな嘘ではなくて、かーちゃんを激怒させた今日。
かーちゃんは、途方に暮れて落ち込む。
色んな嘘の中で、今日の嘘をどう理解すればいいのか落ち込む。
何度も繰り返されるちょっとしたことが、仏の顔も3度を超えて、
仏どころか、角を生やしまくっているかーちゃんは、
最初で最後の君にやり直しが聞かなくなるんじゃないかと過敏になり、
理屈どおりに子育てできない事を日々実感し、
自分とは異なる子ども時代を送っている、
血を分けた吾が子でも、全く別の人間に成長している君の毎日を慮って悩む。


誰の代わりに悩むことも出来ないのだけれど、
君との距離を測りかねて、君の気持ちを量りかねて、
かーちゃんはどうすればいいのか、悩む。
ベストなんかありはしない、でも、ベストを探したい。
けれど、既にそれは遥か向こうにあるのかもしれない。
血を分けた吾が子とはいえ、理想や夢の産物ではない生身の君の、
一言、一挙手一投足に翻弄されて、
今日という今日は、情けなく悲しい。


君は思春期の入り口で何を思っている?
かーちゃんは見守るのが下手。口を出すのも下手。
その難しさに、頭を抱える今日。
君の言う「タイミング」の問題とやらに突き落とされる。
君から見てそんなに遠い所にいるかーちゃんだったのかと、がっくり来る。
そんな今日。そんな夜。

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