Festina Lente2

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痛む足に想う

勉強会での発表後、コンフォートシューズを買いに行く。
歩ける靴、足を支える靴が必要。楽な靴ばかり履くと駄目だから、
かっちりしたヒールのあるものも勧められるが、
お安くても今は買わない。実際に転勤でもあって、
歩く距離が長くなれば別だが、今はまだ・・・。
お値打ちの靴たくさん並ぶものの、バーゲンセールは
早い者勝ちでサイズが合うかどうかが問題。
結局、無難な形の縫い目のしっかりした黒い靴に。
インデンを施したものやレースをあしらったもの、
礼装用のヒールのある上品なデザインも魅力的だが、
立ち仕事や歩き仕事には余り必要が無い。
今の私には、足の不調を支える新しい靴が必要。


今まではいていたECCOの靴は、修理もアフターサービスも無くなってしまった。
去年の夏のことだ。気に入っていただけにこれは痛い。
もっとも不況で高い靴は売れないということもあるのだろう。
東京を中心とした関東ではビジネスマンは上等のものを1足、
丁寧に手入れをしながら使うそうだ。
服にもお金をかけないといけない若い女性は、ぽんぽん靴を買えない。
また通勤着、仕事着も地味なスーツタイプが多いのだそう。


逆に自宅から通い多少余裕のある関西の女性は、
安いも靴を何足も買い、遊びに行くような派手な通勤着で、
勤務先では制服に着替え、普通に仕事をし・・・らしい。
私はファッションとは無縁の所で仕事をしているが、
確かに靴は上等で長く履けるものを買い求めている。
後は、娘と遊んだり出来るスニーカーが殆ど。
庭仕事用兼雨靴の長靴、雪道用のスノトレ。
これは最近とんと履かなくなってしまったが。


なかなか着られる服が無いなあ、着たい服も無い。
そんな風に感じることが増えると同時に、
履きたい靴も減っていく。
履ける靴も減っていく。
それは、衣食住の生活の中で食べること以外、
お洒落な部分がそぎ落とされて、自分の心も体も硬化、
老化してきた、そんな事実を突きつけられたよう。

フットコンディショニング

フットコンディショニング



私のあんよは贅沢に出来ているわけではないが、
結果的にはひ弱で甘やかしてしまったかもしれない。
特に、バイクを諦め、自転車も乗らなくなり、
体操はおろか、娘と外遊びをすることも減り、
車一辺倒で体重が微増とあっては、足元は弱るばかり。
つい3,4年ほど前までは一緒にかけっこやプールなど、
当たり前のように一緒にしたり行ったりできたのだが・・・。


カイロの先生曰く「何をしたらこんなに筋肉のバランスが崩れるのか、
やっぱり姿勢、椅子に座る姿勢が悪いんですよ。
炬燵生活はやめて下さい。炬燵で足を伸ばす姿勢が悪い。
腰に負担が掛かりすぎて、骨盤の位置がずれて、
脹脛から踵まで、緊張でカチカチになって筋肉が縮んでいます。」
と言われてしまった。確かに引きつり感は感じている。
ボルタレンで痛みを消していたとしても。
筋肉の違和感まで綺麗に消えるわけではない。


「脹脛と足の裏がカチカチだから、足首の動きも悪くて歩きにくいでしょ」
その通り、上手く蹴返しができなくて
体重移動が不安定な歩き方をしているのは自覚している。
若い頃、足の悪い年配の女性の歩き方に抱いた違和感を、自分で体感。
「こんなに硬くなっていては・・・。ちょっと痛いですよ」
・・・思っていたほど痛く感じないのは、服薬のせい?
「足を伸ばして座るよりも、正座の方がよっぽどましです。
 足底板を入れても直るようなもんじゃありませんよ。
 毎日青竹踏みでもして下さい。その方がよっぽどましです」
ええー、だってもう注文したのに。


「出来るだけお尻を突き刺すような姿勢で椅子に座って下さい」
突き刺すような姿勢? どうやら猫背べったり後ろに凭れて
らくちん姿勢や、コタツでボーっと姿勢がいけないらしい。
まともに布団に横になって寝ている時も少ないし・・・。
炬燵が布団代わりになっていることも多いし・・・。
ぐーたらな更年期はよほど意識的に動かないと、駄目ね。


歩けなくなってきた、歩くと痛いというのは、一つのメタファー。
歩きたくない、停まりたい、休みたい、疲れたの。
もしくは、何かしなければ続けなければ広げなければという、
縦横四方の広がりを享受しながらも、強迫観念的に生活している、
追われているような感覚にばてているのかも。
何もせず居る生活は退屈だけれど、毎日は忙しい。
仕事は日々張り合いを失い、現状維持や成果を迫られても、
心が萎えることが多い。


何かを積み上げようとしても、上が崩すのだから積めない。
何かをやろうとしても、上が認めないのだからやれることは知れている。
個人内の努力でと言われた時、電池切れになるまで働けと
そう言われている様で心寒い日々。
若い連中(あえて言うならば)のように、体力にも自信があり、
無理が利き、やっている事の堀や溝を埋めている、
外側の構造に気づかない世代との「距離」に辟易とする。
特に今年はそれがきつかったともいえる。


歩けなくなった。歩き辛くなった。
それは年度末に向けて自分の心の状態が、
いかに殺伐としてきたかをうかがわせる。
それだけ疲れてきたことに。
食堂かたつむり』の映画に対して、
普段なら感じないような怒りがこみ上げたのも、
職場の中での何かを投影してしまったからなのだろう。
若さゆえに突っ走り、自分のやり方だけで生きているように思っている、
そんな人の周りにちゃんと誰かが居る事を、
気づかずに自分だけが傷ついている、頑張っていると
絶えず聞かされることに、今年度後半は疲れてしまったから。


休みたいなあ。眠りたいなあ。何もせずに。
足はそう訴えているのかも。立っているのがしんどくなって、
座っている姿勢から1歩歩き出す時のあの、踵にズキンを来る痛み。
それとも人魚姫のように歩けるだけましなのか、
何も言えなくても。(立場上、言わないようにしなくてはならなくても)
そんな思いが姿勢を悪くし、足の筋肉をこわばらせているのかも。
更年期の筋肉を緊張させているのかも。


ちょっと軽く落ち込む事が続いて、そんな風に感じている私。

ヴィヴァルディ:モテズマ

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