Festina Lente2

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ラスト・ソルジャー

娘は小学校の行事に出かけているので、両親は手持ち無沙汰。
待ち合わせの夕方まで時間をつぶさにゃならん。
午前中は芦原橋界隈、仕事絡みで出かけたら、
思いがけず手縫いの靴を買うことに。
おまけして貰ったからいいかな。
きっと足が痛い足底筋膜炎の私に、新しい靴を試してみろという、
天のお告げだと信じて、履いてみることにしよう。

  


ランチはスンドゥブの店が新しくできていたので試してみた。
普通の辛さにしたけれど、十分辛過ぎた。
家人に誘われるままに午後は映画。
ジャッキー・チェンが出ているらしいよって。
・・・いい映画だとは思うけれど、映画の最後でジャッキーが
ジャッキーが・・・。構想20年の映画ってこれ?!


ジャッキーチェンの『ラスト・ソルジャー(大兵小将)』を見て泣いちゃった。
こんな最期って、ラストシーンってあり? 
気分転換にカラオケに行っちゃったよ。
『ラスト・ソルジャー』で、泣いちゃった。
何でどうしてって悲しくて。


私はハッピー・エンドじゃない物語は苦手だ。
泣けるのは特に。
世の中にはジャッキー映画は苦手だという人もいるけれど、
私は体張って演技することに関しては尊敬するし、
ブルース・リーのような、額に皺寄せて緊張しながら、
或いは今のジェット・リーを痛ましい思いで見つめながら、
はらはらどきどきで見るカンフーよりも、
厳しさの中にも笑いで人を暖かく包んでいくような、
そんなカンフー・ストーリーが好き。


でも、今回は「中国映画」なので、中国の歴史にのっとり、
人間は悠久の時の流れの中に飲み込まれていく存在でしかない。
一人殺せば殺人だが大勢殺せば英雄の、戦乱の世。
平凡な農民、5畝の土地を耕すことを夢見ている農民の三男坊。
豆をまこうか稲を育てようか、やっぱり菜の花がいいか、
そんな歌を歌いながら、敵将を捕虜にして貰う褒美を当て込み、
旅をしているのだが・・・。


衝撃のラストシーン。こんなことってあり?
いや、「中国映画」だからありか、な。
あの例の映画、『英雄(ヒーロー)』の時と同じじゃん。
こういう結末を期待していなかっただけに、ショック。
物語の中で歌われる歌が、何ともいえず心に響いていただけに。
ちなみに敵将を演じた若者は本職歌手らしいのに、
よくもアクションをこなしたものだとびっくり。


それにしてもテーマが『平和』なのに、死者累々の景色から始まる、
その映画の最初を見て、最後を予想すべきだったか。
万骨枯れて・・・の中国の歴史世界の描写を甘く見ていたか。
気分治しにロンドン・ティールームに入ったけれど、
パンフレットを見てまたまた泣けてしまった。
映画の中でジャッキーが歌っていた歌詞が日本語と中国語で書いてある。
中国語は分からないけれど、やはり泣けた。


「いちめんの菜の花・・・」の詩を思い出した。
どこまでものどかな景色を夢見て、死ぬよりも生きることを、
戦うよりも耕すことを夢見ていたはずなのに、戦争は惨い。
原題は「大兵小将」どうしてこれが、ラスト・ソルジャー?
結局、落ち込んだかーちゃんは娘と合流した後、
カラオケに行った。ジャッキーの歌に触発されたか!?
少し気分転換になったかや?


そんな私が歌いたくなる歌は