Festina Lente2

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台風15号はどこへ

娘は休校。台風のお陰で連休の後、飛び石で休み、明日学校、
そしてまた連休という有り難いスケジュールを満喫している。
こちらは、台風何のその、当然のことながら出勤。
危険が及ぶと判断した場合は休みを申請することが出来る。
しかし、どう見ても嵐が来ているとは思えない。
静かな雨の朝、どう見ても雨風は昨日の方が強いくらい。
だから、雨の日出勤と変わらない一日、ひたすら仕事。
書類仕事が山のように降ってくるこの時期、片付かない。
まだまだ片付かない。いつもの平日とちっとも変わらない。
ただただ書類と格闘し続ける。


台風15号はどこへ行ったのだろう。
本当に、大阪でももっとも雨の少ない土地柄、
かつて浜辺近くを走っていた電車から見えた、風車とため池。
水田のための水を確保するのに難儀したこの土地は、
天気予報の有り難くないお告げを避けて、静かな一日。
台風とは何かわからぬまま過ぎていく時間。
これなら普通の寒冷前線が通り過ぎていく時の方が、
よっぽど雨風が強く、気温も格段に下がる。


台風一過という言葉がわからない、それほどの天気。
まだ来ないのか、乗っかっているのか、行き過ぎたのか。
それさえもわからない。ひたすら雑事をこなし、
休日は家族のために確保しようと残業続きで頑張る私。
とうとう、見えない部分とはいえ、「ハゲ」まで作ってしまい、
どうしたものかと思案に暮れる秋。
医者に行って直るものではないらしいが、どうしたものか。
どう考えても、ストレス以外の何ものでもない気がする。


胃の痛みも頭痛も歯の痛みも、ましになってきた。
体はあちこち節々痛いのは、年のせい年のせい。
今年は例年に比べて忙しさは格別だけれど、
その割に順調だからと頑張ってきたのに、体は正直。
自分では見えない所に影響が出ていた。
髪は長ーい友達。かつて片手で握ることの出来なかった髪の束。
今はどうしてどうしてこんなに薄く少なくなってしまったのか。
頭が田んぼならば、全く不作の飢饉が続いているような髪の毛。
種を蒔けば生えるようなものでもなし、どうしたものか。


野分過ぎゆきて彼岸を迎え、秋深まるこの時期。
物寂しくなっていく秋の季節よりも先に、
寂しくなっていた私の頭の上、いや、後ろ。
まさか、無意識のうちに髪をかきむしって、
ちぎっては投げ、ちぎっては投げしたのではあるまいな。
ふさふさと長い娘の髪を見ながら、憂鬱になる今日この頃。


台風は近畿地方にもその爪痕を深く残し、大きな被害を与え、
震災の復興に喘ぐ日本に、更なる負担を掛けて去っていった。
秋の祭りどころではない大騒ぎになっているのに、
何か見えない手に覆われたようなこの地域、一帯。
台風の手から逃れて幸い。されど、我が頭はじわりじわりと影響が。
職場、仕事上の台風吹き荒れて、行き過ぎるのを待ちながら、
日々送りつつあったものの、その被害は目に見えぬ所で甚大。


台風でも当たり前のように、出勤、平常勤務でした。
物言わぬ臓器、物言わぬ血管、物言わぬ検査数値、
そして、物言わぬ頭髪。痛みを訴えぬまま、秋の物寂しさを、
体一杯に受け止めていたのか。
増水した川の水に路肩が削られ、道路が陥没し、
山が崩れ落ちてきた被害とは比べるべきではないが、
我が頭髪も体内環境に比例して、やれやれ。

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