Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

関西大茶会と焔硝蔵・乾櫓

昨日、大阪城公園の記事の続きです。
なかなか写真のアップが上手くいかず、
時間の余裕もなく、記事の更新停滞中。
風邪の病み上がりでもなく、もっと元気ならば、
紅葉を楽しむ散策のほうが嬉しいのだが、予期せぬ楽しみがあった。
それは・・・。



本日まで公開の予定の乾櫓と焔硝蔵を見るために、
西の丸庭園の方に引き返さなければならないと思っていたのに、
幸い本日は関西文化の日、無料開放。
いつもは大阪フィルの星空コンサートを聴くための場所。


   


何もない芝生を横切って歩くのは何だか不思議な気分・・・というか、
何だか色んなブースが並んでいるよ。予想外の展開。
もっと早く着て入ればよかった。全部お茶関係のブースばかり。
ほうじ茶の香りが何とも言えない。あ、お茶関係のポスター展示。
大学関係、お茶の会社、味見、量り売り、お茶の葉詰め放題。
そして、各流派集っての関西大茶会関連イベント。
知らなかった、そこまで調べていなかったよ・・・。

 


俄然お茶会と聞いて、むくむくとお茶席に興味が湧く。
幸い15時過ぎから迎賓館で催される裏千家の立礼の茶会に間に合いそう。
普段は目にすることのできない豪華なお道具が並ぶ。
残念ながら後ろの屏風は写真複製品だが、建物は豪華。
この大阪迎賓館は1995年のAPECの時に建てられたもの。


    
  
  

着物姿もあでやかな方々がお手前を披露、点出しでお茶が運ばれてくる。
お菓子は季節柄か、銀杏の黄色が美味しそう。
この立礼(りゅうれい)の形は明治以降できたそうな。
普段のお茶席では見ることが出来ないこの形。
つい最近では高瀬舟祭り→で、舞妓さんのお茶席で拝見。
諸外国の人にもお茶を楽しんでもらうための椅子席。
足腰が痛んできたこの年齢にあっては嬉しい。


  


お点前、説明を経て間近にお道具を見せて頂く。
掛け軸は霜葉。豪華な宝物尽くしの巾着の水差し。
天皇家と秋の季節を掛けて麗しい菊の棗。
お茶碗も水差も花生けも全て細やかな心遣いのたまもの。
お茶碗や茶杓を見ながら、ちょっとしんみりした気持ちに。
でも、こういう大会場でお茶を頂くのは、やはり変な感じ。
小さなお茶室でほっこり向かい合う、あの感覚は得がたい。


          


習い事の一環としてほんの少しかじっていた茶道。
着物を着てお茶会でお正客を目の前にお茶を点てる緊張の一瞬は、
不調法者の自分にとってプレッシャー以外の何ものでもなくて、
おもてなしの心どころではなかったが、こうやって美術品であるお道具類を目にすると、
それだけで何となく気持ちよくなれるという・・・。


          
   


お目当ての焔硝蔵はこんな感じ。ここに火薬をいっぱい積んでいたって?
火薬、戦時の貴重品をこんなところに?
思っていたよりも小さい場所だけれど、量としてはいかほど?
確かに内部は暗いけれど、内からもしっかり石垣の隙間を固めている。
小さなトンネルと抜けて外に出てみると、大阪城公園にふさわしい和風のお手洗いが…。

    
  


最後の乾櫓は公園の端っこ。そこから見る景色は大都会のビル群。
傾く太陽の日差しに紅葉した桜の葉。櫓だけあって高台。
往時の名残り、建物内部を見学。結構見学者が多いのは、
今日が特別公開の最終日だから?


    
        
 

でも、大阪城の殆どは闇の中。徳川に破壊されて、
全盛期の豊臣時代の遺物は、遺跡はどこからどこまで?
いまだに謎の多い大阪城
だからこそ歴史ファンでも、でなくとも気になる。


        


暗い内部とタイムトリップしたような風情とは打って変わって、外の景色。
夕暮れの林。夕日に照り映える大阪城、飛行機飛ぶ空の下、お堀外の町並み。
再び2週間前と同じように大手門に向かい大阪城公園とお別れ。
記念すべき天守閣復興記念80周年のイベントは、秋と共に終わる。


    
  


歩きつかれて本日最後の一服。暗くなりかけた夕方5時前。
カプチーノで一息。家人に車で送ってもらい帰宅。
ありがとね。後10日。まだまだ忙しい11月。
予定はぎっしり・・・。


四季を彩るクラシック6~やわらぎクラシック 晩秋

四季を彩るクラシック6~やわらぎクラシック 晩秋