Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

五重塔(五十のとお)

「五十の塔」と言うのだそうだ。
親が50歳の時に子供が10歳なのを、仏教の塔、
有難い塔に例えて「五重塔」と。


不惑の初産、不惑の子育てと思ってきたが、
お年よりは仏の恵みの子宝を、
年を取ってから授かる子供を「五重塔
「五十のとお」と言って寿いだそうだ。
有難いことである。


そういう風に言って貰えれば、
周囲から浮いた、多少違和感のある、
若い世代の保護者の中にあって気後れを感じ、
時として白髪を振り乱しての場違いな育児も、
親の身にとっては、年の割には気ばかり若く、
なかなか体が付いていかない子育ての日常も、
かけがえのないあり難いものと、
周囲の目は認識してくれているのだと、心丈夫。


それにしても、娘が10歳である時期はとうに過ぎたが、
今頃、そういう言葉を知ることができたというのは、
公私共々様々なことで落ち込んでいる自分にとっては、
一つの天啓、あり難い言霊、何かのお告げなのだろう。
家族の中で健康面で不安を背負っていないのは、
唯一最も若い娘、我が家の宝、わが娘よと心頼みに思って、
一人子の健やかならんことを願って生きてきたというのに、
それが紙切れ一枚で覆される。


親にすれば、「原因不明」でも「確立の問題」でも、
何故自分の子供にそういうことが起こったのか、
訳がわからない不安と不幸で一杯一杯になる。


そんな思いを、この言葉は少しでも軽くしてくれるだろうか。
実の親からも、周囲の人々からも聞いたことが無かった、
そんな言葉を、仕事の土台を覆すような人物から聞いて、
驚きを隠せないまま、日々動揺する職場にあって、
「神の為さることはいみじきこと」だと思うばかり。

それでも人生にイエスと言う

それでも人生にイエスと言う