蜻蛉池公園 - Festina Lente2

（写真は全て大きくなります。
　多忙のため更新が遅れていますが、転勤後も頑張ってます。
　ぼちぼちアップしますので、遊びに来て下さいね）

昨夜は法事で帰阪した1ヶ月ぶりに友人と夕食をともに。
1年に2回会えるなんて滅多にないこと。
あちらこちら彼女を案内したかったが、昼間会って楽しむ時間はない。
仕事が終わってから淀屋橋で落ち合い、芝川ビルの地下1階、
ベトナム料理がおいしい店でくつろいだ。
（→http://d.hatena.ne.jp/neimu/20091123）

私の提示した北浜界隈のレトロビル、近代建築見学プランを
従姉妹と楽しんだようで何より。
料理も雰囲気もシックなこの店で、
家人が新幹線出新大阪に着くまで、お喋りを楽しんだ。

さて本日は、久方ぶりに帰阪した家人に、冬景色から一転、
春爛漫の関西をゆっくり楽しんでもらおうと、新しい職場周辺を案内、
この春先に知った店でのランチ、そして、娘が小学生の頃
雨で行けなかった遠足の場所、蜻蛉池公園なる所へドライブ。

名前は知っているものの、隣町の公園、
それも町側ではなく山側に向かって車を走らせることなど
日常生活ではあり得ず･･･、距離的には近いはずの界隈をウロウロ。
娘の小学校時代、週末は家人宅のある大阪北部へ出向くのが通常、
自分の居住地近隣の地理に疎い私たち。
３０分以内で着くはずの場所にも、余り足を伸ばしたことはなかった。

ということで、本来であれば当時、小学校低学年の娘が
遠足時に遊んだであろう場所、蜻蛉池公園、確かに広い。
テニスコートもある。巨大な遊具、ハイキングできるような周遊コース、
十分に場所があって、なかなか歩かせてくれる。
ただ、自然が残っているというよりも、
手入れされ作られたファミリー用の公園ということで、
細やかな風情はないが、広々として気持ちはいい。

娘の幼い頃の記憶の底には、公園と言えば、
正月の夜中に出かけてみた草加公園で遊んだ思い出が残っている。
公園で木の名前を見たり、草花の名前を探したりするボードを見つけると、
懐かしそうにしている。なので、そういう姿を見ると、親としても感慨深い。

さて、蜻蛉池公園の名称の通り、遊具も蜻蛉。
公園の地面にも蜻蛉。それでなくても、
雨の少ないこの地域一帯、大阪南部はため池が多かった。
進駐軍が撤退した後の浜寺公園周辺では、水を汲み上げるための風車、
灌漑用の風車が幾つも見られた。もはや半世紀前の話となるが。
それを眺めながら電車に乗るのが楽しかった幼少時の記憶が蘇る。

長じて後、この辺りどこへ行っても大小の溜め池が多いのは、
その水不足解消のため、農地灌漑のためだと知った。
しかし、昨今の住宅事情から溜め池はどんどん潰され、
農地そのものも減反政策以外の理由で無くなっている。
その狭間で、このように池が残され、緑が保護され、
山や丘全体が整備されて残されているところは少ない。
知名度もある蜻蛉池公園は、連休後半初日とあって大層な人出。

遊具で子供が怪我をしそうになっても気づかずに、
怪我をしてから慌てている人々。
(親同士お喋りに夢中で、子どもをほったらかしだったりする）
遊具に対する対象年齢を考えずに大胆に子供を遊ばせている
若いファミリーを見ていると、何とも複雑な気持ち。
多少の怪我も当たり前と思って育てているのか。
怪我をしないように注意深く見守るのが親ではないのか。
そんな思いで見てしまう。
（こんな風に先回りばかりしてしまうから、子どもの冒険させられない、
気弱な子育てになってしまったのかも知れないが）

娘も遊びたそうなのだが、何しろ中学生。
幼い子供たちに混じって遊ぶにはちょっと。
お気に入りだった形の遊具を名残惜しそうに眺めている。
とうとう、人の少ない場所で、大きな滑り台だけは制覇したかったようで、
背中を押すと嫌々上っていくように見えて、実際は楽しそうに滑っていた。

私たちが子供の頃には無かった大きな滑り台。
娘の時代には当たり前のようにあった、長い長い滑り台。

心の中を流れていくのは、
あっという間に過ぎ去っていく娘の思い出、子供時代。
茫洋と長い独身時代から一人の母親として生まれ変わり、
色々あれど楽しかった子育ての思い出。
こんな風に親子で遊具のある公園に出かけることなど、
この先、人生で何度あるだろうか。
晴れわたった春の連休の日に、
のんびりと３人で歩きながら過ごす日など、
この先どれくらいあるだろうか。

そんなことを思いながら、かーちゃんは春の日差しを浴びていた。