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関西科学塾で初京阪奈

けいはんな」って何? 関西に住んでいてもわからない地名。
京阪奈。京都大阪奈良。何で三つも重なって一つになっているのか?
何でも関西文化学術研究都市というものがあるらしい。
文化果つる関西、だけれどな。
実学は重んじるけれど、夏炉冬扇の如き文化・研究の類には
金を出さない関西に文化学術研究都市なんていう名称は似合わない、
というか、そぐわないというか、全くご縁がない。



しかし、今日初めてご縁が出来た。
娘の参加する関西科学塾の催しがあるらしい。
こんな辺鄙な所で・・・。スポンサーたるかーちゃんにとっては、
娘に色んな経験をさせたいのは山々だが、何しろ遠い。
市内に出るのでさえも結構時間が掛かるのに、
近鉄沿線となれば、小旅行にも等しい。
というか、近鉄戦に乗るということ自体、小旅行。



そんな私たち、生駒から乗り換えて京阪奈
もとい、けいはんな学研都市へやって来たお昼前。
幸い会場までのピストンバス運行中。会場は・・・、
おりしも「けいはんな情報通信フェア2013」と同じだったので、
ついでにこれも見学することが出来てラッキー。
お昼休みにはマリンバを中心とするコンサートも。
なかなか華やかな雰囲気。


    

    

    

    


肝心の集まりは実験中心ではなく、座談会なので欠席者が多い。
若手の大学院生の話は、正直かーちゃんには退屈な感じ。
娘には年の近いお姉さんの話で面白かったのかも知れないが。
やっぱり、先生方の切なる話は多少身につまされるものも。
というか、中高生に何を焦点に絞ったらいいのか話し辛そう。
中高生も受験には何が有利か、そんな話ばかり聞きたがるし。
これではなあ・・・という感じがする。保護者としては。


    


娘は理系に興味があるようだけれど、文系にしろ理系にしろ、
女性が研究者としてやっていくのは大変。生活、結婚、子育て、
そして研究、何もかも自分だけの力では出来ない。
大抵の場合、研究成果が自分の子供代わりになる人も珍しくない。
男性はやっぱり優遇されているとしか思えない社会の現状。


    


それはさておき、情報通信フェアの中味はそれなりに面白い。
というか、プレゼンの仕方や未来志向の解説を聞いていると、
子供の頃万博を見学した時の気分に浸れる。
(そんな言い方をしたら失礼になるのだろうか・・・)
隣の会場では奈良県内のSSH(スーパーサイエンスハイスクール)の、
ポスター展示による研究発表が。みんな頑張っているんだね。


    


それにしても、発表というのは見えやすく、読み易く、分かり易く。
それなりに目立たないと・・・。図表や写真のレイアウトの構成も必要。
そういう小学校の壁新聞レベルの工夫もせずに、その場に出して来ちゃうのは。
文字のポイント、太さも影響力大なのに。
せっかくのパソコン技術力も泣くなあ。そんな所も学生ならではか。
予行演習せずにぶっつけ本番でプリントアウトして持って来ちゃうのかな。


    

    

ちなみに、手作り綿菓子の機械は衝撃的。
キノコの研究、その他諸々。生物・地学・化学・物理学、
色んな部活動を背景に先生方の薫陶宜しく、研究成果を発表できる、
そういう機会があってこそ、頑張れ未来の研究者の卵。
でも、デモンストレーション、プレゼンテーションを侮っちゃいけない。
日本人は「技術はあれども伝達力無し」、国際社会においては、
品質は確かたが、宣伝する雄弁さに欠けると常々過小評価されてきた。
発表の場で腕を磨いて欲しい。



11月の土曜日は、初けいはんな。初関西文化学術研究都市
区画整理された研究所の広がる起伏のある山里は、
この夏訪れた筑波を思わせる風情。
似たような機能を持つ場所は、似通った風情になるんだなと納得。
帰りは近鉄ではなく、地下鉄中央線で大阪市内に戻ることにした。
慣れない場所、初めての場所に来るのは疲れる歳になったなあ・・・。


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