Festina Lente2

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overflow

細かい字が見えにくくて、仕事がどんどん遅れる。
先輩や同僚は遠近両用眼鏡で仕事をしている。
読書用と普段用に使い分けて入る私が悪いのだろうか。
諦めが悪いのだろうか。
見たいものが見えない、読みたいものが読めない。
頭痛やイライラが溜まり、悪循環で仕事が遅れる。
書類の数字がモノをいう場面なのに、やりなれてきた仕事が、
やりなれてきたはずの仕事が一向にはかどらない。
どうしたものか。


締め切りまでに間に合わせなければと思うが、自制心も飛んでしまったか。
仕事から逃げ、書類や文字から遠ざかり、気持ちの上で負けてしまったか。
何が何でもやり遂げなければという気負いや自負がどこかへ飛んでしまった。
毎日ブログの更新ができないように、字を見ることや読む事が辛い。
眼鏡を調整しても、時折訪れる眩暈や手足の痺れに気を取られて、
数字が頭に入っていかない。てきぱき手順が進まない。
同じように作業していても、今までと同じ段取りでは進まないのか。
だんだん嫌気がさしてきて、遅れて行くことに慣れて行く。
アップすることに遅れることになれるように、
自分の頭の中も、我侭な価値観で正当化された、
「どうでもいいや、どうにかなるもの」で埋め尽くされていく。


誰かが何かを言ってくれる訳でもない。自分を律するのは自分。
もしも誰かが何かを言ってくれば、褒めるよりも貶すことだ。
長所よりも短所の方が目に付きやすいのだから、
目に見えて遅れを撮ることは致命的なことなのに、
「どうでもいいや、どうにかなるもの」で埋め尽くされていく。
打ち合わせをしようがすまいが、結果がわかって入ることに関して、
書類さえ関係部署に回せば終わることに対して、
何でいちいち血道をあげて、ここまでこだわっているのだろう。
そんな自分に疑問を持ちながらも、今までやり続けてきたことを、
中途半端に変える事ができずに、苛立ちながら作業を続ける。


何も見ない、何も聞かない。見ようともせず聞こうともしない。
何があってもそうしよう、そう決めてしまえば、楽なはず。
良心や自尊心の欠片が疼かない限りは。
生き死にのやり取りではあるまいし、そうは思ってみても、
紙切れ1枚の軽さよりも、書かれている内容・数字で右往左往。
どんなことになるか、わかったもんではないのに・・・。
昔の洋酒のCMのように、「何も足さない、何も引かない」では無い。
逃避傾向著しく前線後退、「何も見ない、何も聞かない」

「もえつき」の処方箋―本当は助けてほしいあなたへ

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看護の危機  人間を守る戦略

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厳密にいうと、「何も見えていない、何も聞いていない」
それよりもしっくり来るのが、「何も見たくない、何も聞きたくない」
不機嫌な顔が、疲れた表情が、気乗りのしない声が、
いつもよりも角が立つような(気がして仕方が無い)、
普段の当たり前の(筈の)やり取りが、こたえる。
当たり前の仕事を「当たり前としてこなして行く」事が覚束なくなって来た。


残念なことに、何もかもが薄皮を被ったように鈍い感触。
そのぼんやりした、なかなか数値を読み取ったり
打ち込んだりできない感触のまま、一時帰宅して、別の予定へ。
仕事上の付き合いとはいえ、後れて出向くことに、
何かの締め切りに対して、「どうにかなるさ」とたかをくくり、
やり過ごそうとしている。


ちょっとした集まりに、遅れて行く。
見たくない顔には会わない。聞きたくない声は聞かない。
「心の平安」はもろい。徹夜明けの朝、昼、夜。
年齢から無理の利かないスケジュールを組めばいいのに、
いや、年齢の問題ではなくて・・・
赤信号。締め切り前の逃避傾向に赤信号。
試験の前の漫画やテレビのように、何かから逃げている時。


それは、逃げているというよりも、オーバーフロー。
もう、あれこれと詰め込んだ予定に頭が付いていけない今週。
やっと週末。予定の仕事、仕事の予定が片付かないまま、
やっと週末。気が早い。声は響かずとも、
見たくない顔を見ながらの会食から抜け出して、やっと週末。
仕事上の付き合い。ささくれ立つ以前に割りきりが必要。
1時間半前までパソコンの画面と格闘していたことも隠して、
ロングスカーフ一枚で、よそ行きの装いに化け。


消耗しないこと。なるべく消耗しないように。
聞かない、見ない。喋らない。人形のように笑い、
普通に食べ、飲み、注ぎに行ったりしない。
席から動いたりはしない。根っこが生えたような会食の席。
心の体力気力を失わないように、見ざる聞かざる言わざるで、
どうにか乗り切って、夜が更ける。

仕事で燃えつきないために―対人援助職のメンタルヘルスケア

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