Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

憧れの住まいとは?


いらっしゃいませ。この人形が私の部屋の目印なの。
みんな同じ扉だから、飾り棚のアイテムは他の人と違うものを置かなくてはね。
ここが自分の部屋だってすぐわかるように。

  


どうぞ、入って。素敵な部屋でしょ。バリアフリーよ。
車椅子になっても大丈夫、スイッチの位置もね。
大好きなお料理ができる電磁式キッチン。二人用のテーブル。

  


シンプルで清潔なベッド周り。
飾り棚にはもう少し思い出の品を増やすつもり。

  

  


ベランダは思ったより広いので、外の景色を楽しみながらのんびり。
緊急用のヘリポートもある屋上からの眺めはこんな感じ。
さすが19階でしょ。高いわー。

  

  

お客様用のスペースもあるわ。どうぞ泊まっていってね。
下の階には大浴場もレストランといってもいい食堂も。
シェフが消化し易いメニューを用意してくれる。
今日の和食はこれ、洋食はこれよ。
セルフサービスだけれど、コーヒーも紅茶も自由。

  

    


プライバシーも守られていて、外出も自由。
ベットだって飼える。特急の停まる駅まで歩いて10分。
リハビリにはちょうどいい。デパートを歩き回るのも。
市民会館も目の前。ちょっとしたコンサートも劇も楽しめる。
市役所もすぐそこ。近くに無いのは映画館ぐらい。
でも電車で15分、すぐにミナミ、繁華街。超便利。
バスや電車を乗り継ぐ生活が嘘のよう。


今まで大事にしまっておいたお客様用の食器、
この先何時使うかわからない取っておいた上等の品も、
これからは自分のために惜しげもなく使うつもり。
大切に買い集めたものも、実用品なんだから使わなくては。
飾るのもいいけれど、それだけでは寂しい。

  


21歳、生まれて初めての欧州7カ国を巡る海外旅行、
清水の舞台から飛び降りるつもりで買った、ベネチアングラス。
20代の終わり、ロンドンで買ったティーセット。
エジプト旅行のパピルスも額に入れて飾ろう。
写真の整理を日課に入れて、思い出をひとまとめにするには、
まとまった時間が必要。そう、腰を据えてゆっくりと、
今までできなかったことをするの。


・・・なーんちゃって、そんな生活ができればね。
写真はみんなモデルルームのもの。
いつ、どこに、誰とどんな風に住むか。
自分の老後を考える歳になってしまった、私の年代。
「女三界に家なし」というけれど、殿方はこのご時世でも、
誰かが自分の面倒を見てくれると思っている? 
今日の勉強会は、介護付き分譲マンションと介護付き老人ホームの見学。

  



勉強会の仲間と待ち合わせ。初めての経験。
これまで色んな企画があったけれど、今日は・・・。
特急も停まる駅から歩いて10分以内、交通の便の良いマンション見学。
ただのマンションではない、生協の高齢者向け分譲マンション。
今話題の、医療・介護・生活支援・食事サービスが付いて安心という。
規則尽くめ、一方的な管理体制の老人ホーム、施設ではなく、
今までの生活の延長線上にある、マイペースでプライベートな生活が、
当たり前に続けられるというのが魅力の・・・。


謳い文句は「自分の好きな場所で、頼れる人に支えられて、
いつまでも自分らしい暮らしを続けたい」
そんな要望に応えたのが、このマンション
――マスターズマンションひまわり。
日本には大阪にしかない、何故ならS生協が作ったのだから。
家具も好きに運び込めるし、出入り、人を泊めるのも自由。
だって、自分のマンション、財産だから。


ペットとだって一緒に住める。
部屋で簡単に料理することも出来るし、食堂で食べることも出来る。
大浴場で入浴も可、室内のお風呂はミストサウナとカワックがある。
だから、天気の悪いに日洗濯物を干すのも安心。
シャワーだけ浴びたい時も、サウナで寛ぐのもOK。
無論、トイレとバスは別々に分かれている。
当たり前だがバリアフリーで室内は車椅子で動く事を想定。
立っていても座っていても触れる事のできる位置にスイッチ。

そんな所を確認しならが、不思議な気分。
女が寄り集まるとこれから先の話になる。男は?
50になり、60を過ぎて、70を迎えて、それからは?
誰とどこでどんな風に暮らすのか。
自分の健康を、身の安全をどうやって守るのか。
子どもがいるかいないかに関わらず、老いて後、どう暮らしていくのか、
生きていくのか、いやどのように老いていくのか。
不意打ちに足元を掬われないように、老後のことを考える。
・・・私もそんな年に?

ひとり老後はこんなに楽しい (ベスト新書)

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男おひとりさま道

男おひとりさま道


子どもなし、夫の稼ぎで暮らす、一見有閑マダムの先輩。
「うちのマンションと、あんまり差が無いわ。最初から大浴場も
食堂も付いているし、目の前が海だから景色もいいし」
そんなリゾートマンションのようなところに住んでいても、
あちらの手術こちらの手術と、健康面での不安材料てんこ盛り。
ペットとは住みたいけれど、夫とは絶対に嫌。友人とシェアしたい。
一人きりでのんびり住みたい。みんな口々に色んなことを言う。
私は・・・私は不惑で産んだ娘の手かせ足かせにならないよう、
できるだけ自立した生活を続けなければ。


庭いじりをしない生活が考えられない両親。
私は、「土」なしでやっていけるだろうか?
ベランダのプランターで満足できる?
今は全力全身で飛びついてくる真っ赤な頬の娘が、
あと2,3年もすれば思春期の複雑なお年頃。
親と共に外出することも嫌がるようになるだろうし、
成人式には親は定年。どうやったら生計を?
どこで誰とどんな風に暮らす?
食事の支度だって億劫になるだろう。一人分作るのは不経済。
どちらが先に逝くかもわからない。
そんなことは遠い先の話だと、鼻先で笑い飛ばしてはいられない。


一人では生きて行けない。けれども、
誰かと一緒にずっと生きて行ける、わけでもない。
そんな思いを抱えて、今日。
(このマンションに興味のある方はこちら
地獄の沙汰も金次第。先立つものが無くては、何もならない。
ふぅ・・・。

「老い」に備える―老後のトラブルと予防法 (文春文庫 な 42-2)

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おひとりさまのマンション購入 (sasaeru文庫 (ち-1-1))

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