Festina Lente2

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極端から極端へ

いつどこで誰がどんな風に・・・。
そんな細かい設定を考えたりするのが昔は好きだった。
なのに、この頃は食べ飽きたメニューのように何もかも面倒くさい。
時々、あれ、こんな味だったっけ? とか、
やっぱり材料が変わったよね、的な意外な思いをすることもあるけれど、
多分こう、こんな感じという感覚が毎日を形作っていて、
指摘されてみれば「おお、そうか」だったり、「ええ?」だったりする。
いつの間に、いや、きっと本当は気付いていたけれど、気付きたくなかった。
そんな物思いのあれやこれやに取り紛れて、勉強に向かい合う。


仕事が終わった後、気忙しい思いで少々苛々。
こんなときに限って公共交通機関まで意のままにならない。
想定外。地下鉄は何だかあったらしく、ドアが閉まらない。
この5分の立ち往生が、10分15分の遅れに繋がるのに。
結局予定より30分近く遅れて到着。やれやれ。
何となく、おなかの調子も良くない。


自分はどんな食べ物? まるで私は干物。
冷房の効きすぎた地下鉄の中で干からびて、カチカチ。
ちっとも美味しそうじゃない。
尋ねられるままに答えると、「料理したら美味しい干物、
お醤油を掛けたり、こんがり焼いたり。」とフォローが上手い。


学ぶのは嫌いではないが、分析は嫌いだし苦手。
いつも軸はぶれっぱなしだ。
自分自身をしっかり立てておかなければならないのに、
苛々どころかフラフラ。仕事をきっちりこなしている人には、
到底追いつかない。緻密なことは年々苦手になる。


何かを決め、行う時に求められるバランス感覚。
「中道」を行くの、賢明な見通しをどこに求める?
どこが平均? 何がまあまあ? ぶれるぶれる、
自分の思いだけで適当に「この辺」と決めたくなる
自分の経験、思い、予想、願い、期待、そして思い込み。
自分の考える軸は、自分に都合の良いようにどんどんぶれる。
自分に芯があるのではなくて、偏っているだけなのだ。

心理テストで自分の「強み」に気づく本

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精神科医、心理学者、セラピストが使う本物の心理テスト 1問1答編

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極端さを求めて軸を決める。曖昧からは入っていけない。
極端が悪いというのではなく、極端から極端へ
イメージを固定することで、その間にある万遍無いその他大勢を描く。
思わず偏差値の表を思い出す。
平均とその他、両極端がカーブを描いて・・・。
標準偏差、真ん中はどこ?


極端をイメージしながら、グレーゾーンの真ん中を睨む。
それはちょっとした芸当。
極端は嫌われ者。なのに、極端が、その両極端が軸を決める。
2点の間に無数に並ぶ様々なレベル。可もなく不可もなく、
世の中にありがちな類型を説明するために、
ありえないだろう普通、という極端を設定しておく。


善後策を考えるために、最悪と最良の状態を思い描くように、
人というものを見ていく上で、一軸にするか二軸にするか、
軸なしで投影するか。普段無意識にやっていることを、
改めて意識の上に持ち出して分類するとなると、
自分自身の好みや経験に左右されて、一般的ではない。
中庸、中道、平均、そこそこ、自分の基準は自分の好み、
自分の思い込みに振り回されていることが実感。


自分では極端だと思っていたことが、別にどうということはない、
これくらい当たり前でしょうという世の中のレベルだったり、
これが平均レベルと思っていたことが、何を贅沢なだったり、
謙虚も高慢も数直線状に並べてみれば、様々な振る舞いが、
親しげなのか気遣わしげなのか、
小さな親切余計なお世話なのか、全く紛らわしい。
物事の受け止め方は人それぞれ、千差万別。


誰もが極端だというものを用意して、その両極端を定義し、
イメージし、文章化し、提示でいる状態に整えてから、
無数の偏り、プラスマイナスに針が触れる度合いを決める。
しかし、人間はその隔たりを行ったり来たりしている。
いつも針は同じところに触れるとは限らない。


学ぶのは楽しい。しかし求められることは厳しい。
全て自分に跳ね返ってくるので、余計に難しい。
実は何も考えていなかったり曖昧だったことに、愕然とさせられる。
自分自身が偏見に満ち、少々どころか歪んでいる、
そのことを自虐的に味わいながら学んでいるような、
そんな気にさせられる。


極端から極端へ。一つの物事、一つの特性、
一軸で見るか、二軸で見るか、軸なしで投影するか。
私は世界をどんな風に見ている? 感じている?
一から様々なことを考え直すことの楽しさを、
以前だったらもっと新鮮に感じただろうに。
今は、気だるい面倒臭さと共に苛立つ。
そんな自分が昼の暑さを残す夜を前に、立ち尽くしている。

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